2023 表紙と感想


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書 籍 名
感  想

冒頭のプロローグT、猟奇殺人から始まる。これがストーリーにどうかかわってくるのか、興味を持ちながら読み始めたのですが、がなかなかつながってきませんでした。最後の方でようやく明らかになります。

黄色いアサガオは存在しない。確かに私も見たことがありません。青いバラが存在しないように黄色いアサガオも存在しないのだろうか。ところが、かつては存在していたそうです。その黄色いアサガオを育てていた老人が殺されます。単なる物取りの仕業として捜査が進められていきますが、徐々に黄色いアサガオの秘密、なぜ絶滅(?)してしまったのか、そこにかかわる複雑な人間模様がその歴史を含めて明らかになっていきます。書名の「夢幻花」は黄色いアサガオのことですが、この書名にもストーリーのヒントがあります。後半の謎解きはなかなか読みごたえがありました。時間をかけて読んだため、内容を思い出しながらの読書になってしまいましたがとても面白かったです。作者(東野さん)の言いたかったことは、現在のご時世から、最後のエピローグに込められていると思います。








 著者の山葉さんは、楽器、モータースポーツ、私はゴルフクラブを愛用していますが、あの「ヤマハ」創業者の一族です。
「YAMAHA」の半導体工場立ち上げにヘッドハンティングされ、突然のロームへの身売りという状況を経験し、ロームでは取締役まで昇りつめ、縁あって私の勤める会社に招聘され、短い期間ではありましたが、一緒に仕事をさせていただきました。私も学ぶこと多くありました。退職後に執筆された本です。山葉さんの培ってきた仕事の取り組み姿勢、考え方が盛り込まれています。さすがと思いますが、山葉さんだから出来たこともあるように思います。なかなか真似るできるものではありません。でも、仕事をしていく上では大いに参考になるものと思います。管理職の方は是非ご一読をお勧めします。






 「異邦人」と書いて「入り人:いりびと」と読む。京都では、京都で生まれ、京都で育った人以外は、「入り人」と呼ぶそうである。
銀座の老舗画廊、篁(たかむら)画廊に嫁いだ菜穂、実家は、不動産で財を成した祖父が設立した「有吉美術館」を所有する。そのため、美術に関しての慧眼は鋭いものを持っている。そんな菜穂、妊娠したところで東北大震災が発生、原発事故の影響を避けるため、京都に疎開するところから物語は始まる。
京都ならではの美術界の様々な物語、菜穂が見出した新人画家。菜穂の夫である篁画廊の後継ぎでもある一輝、そして菜穂の母親である克子。京都を舞台に人間模様が繰り広げられる。後半では意外な事実が明らかになり、ミステリーの様相も呈してくる。なかなか面白く読むことができました。






 原田マハさんのほのぼの小説です。題名と同じ名前のケーキ屋さんを営む香田一家を中心とした連続短編小説。
香田家はパテシェの父親と自称看板娘の母親に、二人の娘姉妹の4人家族。姉妹の学生時代から結婚、出産に至るまでの短編集です。ほのぼのとした「スイートホーム」には人が集まり、なぜか引っ越してまで集まってくる。こんな生活があったらいいなと思ってしまうような、心温まる内容です。










著書




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