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2016 表紙と感想


冊数
書 籍 名
感  想



 真面目に読んだ三島由紀夫の本は初めてです。生きていることに飽きて自殺したものの死にきれず、自分の命を売りに出すが、逆に命を買いに来た人が死にに行く。死を恐れない人間の心理描写、その後死にきれず命が惜しくなり、死の恐怖を感じるようになった人間の心理描写。40年近く前に書かれた作品ながら新鮮さを感じるとともに、命をテーマとしながら滑稽さを感じさせる作品でありました。











 天孫降臨はなぜ九州なのか?神武東征とは何だったのか?神功皇后の正体は?出雲とどのようにかかわっているのか?邪馬台国とヤマト、卑弥呼とトヨ、武内宿禰とは・・・、などなど。復習も兼ねて楽しく読みました。











 いつの間にか5冊目となった御用人シリーズ。今回は、別居している天孫降臨のニニギノミコトの仲直り、鳥になり切れなかった倭建命(ヤマトタケルのミコト)、権禰宜に恋をする大地主神(オオコトヌシノカミ)、そして、USJで遊び、通天閣にのぼるえべすさんと、個性豊かでユーモラスな4柱の神様の物語。面白くもあり、どことなくもの悲しさもあり。










 久々の百田作品です。死が迫っている人が透けて見えるという能力を持った主人公。死が迫っていると分かったらその人を救ってあげたいと思うのは当然の思い、しかしそれは、運命を変えることであり神への冒涜でもある。その代償として自らの寿命を縮めることになってしまう。











 久々の神永作品、シリーズ5作目、やはり神永作品は面白い。スーパーヒーロー、超無鉄砲の真田、殺人の予知夢を見る志乃、いまは昏睡状態にあるが、その夢を映像化してしまうクロノスシステム。その殺人予知夢で殺される人を救おうとすることからとんでもない事件にかかわっていく。あたらしく登場した黒野と真田のコンビが小気味いい。











 心理学に何となく興味があり、ふと本の題名にも気を引かれ、仕事に生かせるかなと読んでみることに。アドラー心理学が少し分かったような気がするが、本の内容は如何に感情を荒らげないようにするか、のテクニックのようにも感じられた。何度か読み込んで理解し実践する必要がある。











 ワールドカップラグビーで一躍人気沸騰したラグビーの物語。名門大学ラグビー部の監督が急死、急遽監督となったコーチと元監督の息子でもあるキャプテンとのぶつかり合いを描く。目的は同じ勝つことではあるがその方法が異なる。最後は堂場作品らしいぼかしたエンドとなっている。











 単行本が発売された時から気になっていた本です。文庫化で早速購入、映画化もされました。警察組織の内情、マスコミとの関係、誘拐事件に秘められた謎、いよいよ佳境に入っていきます。64とは、わずか一週間しかなかった昭和最後の年の64年に起きた誘拐事件のことです。











 警察広報部のマスコミ対策、刑事部と警務部の確執、そこに14年前の未解決誘拐事件、通称64(ロクヨン)の模倣誘拐事件が発生。64で身代金を奪われ、娘を殺されてしまった父親の執念、14年前の真犯人があぶりだされていく。様々な人間模様が入り乱れ、実に読みごたえがありました。ひとつ気になるのは主人公、三上広報官の娘がどうなったのか、その結末が分からない。








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 日本史の裏話的な雑学本、そうなんだ、というような話しと、すでに知っているような話もちらほらと。雑学としては面白いものではありますが、チョット内容が薄いような気がしてなりません。でも突っ込んで書いたらしつこく感じてしまい、この程度がいいのかもしれません。








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 引退間際のプロ野球選手が、下半身不随になってしまい自殺をほのめかす野球少年とサイクルヒットを打つことを約束するが、結局達成することができずにくも膜下出血で死んでしまう。病気のために、双子の兄弟と離され、離島で重労働を課せられながら死を待つばかりの少年、結局死んでしまう。そんな悲しい暗い物語の短編集かと思っていたら、四編めですべての物語がつながり、最後にどんでん返し。悲しい物語の中にも心和む内容でした。








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 住宅関連設備メーカー、業績アップのために課せられるノルマ、それを達成するための不正行為、コストダウンのためのネジ強度不足、そして隠蔽工作へとつながっていく。企業の中の様々な思い、人間関係、登場人物の生い立ちまでさかのぼり、行動の理由を示す。製造メーカーに勤める私にとって考えさせられるところが多々ありました。面白く、読み応えがありました。








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 戦国時代から西南戦争までの合戦が、お城と合戦の戦略を交えて語られている。有名なお城や合戦もあれば、無名の合戦もあり、特に合戦の状況、いきさつ、裏事情が興味深いものでした。








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 10か月前の自分に現在の意識をもったまま戻ることが出来るという”リピート”。選ばれたのは主催者を含め10人。ところが、リピート後に次々と死んでいく”リピーター”、隠された秘密が徐々に明らかになっていく。必ずしも過去に戻ることは良いこととは思えなくなってくる。そして最後は・・・・。








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 前作の続き、おじいさんの隠世(かくりょ)での借金を返すため、食事処を開設するところから始まります。隠世の世界でも商売は大変で、なかなかうまくいきませんが、色々な事件に巻き込まれながら徐々に軌道に乗っていきます。ほのぼの読むことができました。まだまだ物語は続きそうです。








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 ひょんなことから芸人(漫才師)を目指すことになった大学生溝口、彼を皮切りに、弱小芸能プロダクションに関わる人間模様が語られる。そこには様々な人生がある。悩み、悔み、葛藤、夢、喜び。いずれにしても芸人の世界は厳しい世界である。本書は、溝口が初舞台に上がるところまで、これから物語が始まるようである。








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ラスト・ワルツ


柳 広司


角川文庫

 久しぶりのジョーカーシリーズ。ナチスドイツ時代の、日本、ドイツ、イギリス、満州を舞台にした日独のスパイ合戦。結城大佐率いるD機関のスパイメンバーのすごさが際立つ。想像を超えたトリックは読んでいて小気味よい。ただ、何のためのスパイなのか、目的がはっきりせず、すごいな、で終わっているような気がする。







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 久しぶりに関さんの本、2016年5月11日に出版されたばかりの本です。青森の三内丸山遺跡から、出雲の荒神谷遺跡、そして佐賀の吉野ケ里遺跡、奈良の纒向遺跡と箸墓古墳、関東では埼玉の稲荷山古墳、群馬の岩宿遺跡も取り上げられています。古代史を考古学的見地から解き明かそうとするもので、久しぶりに興味深く読むことができました。








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 京都にある桃枝骨董点、店主の桃枝未之助、店員の天草、そして未之助の孫娘の光。後半に店員天草のカミングアウトがあります。ほのぼの系の物語ではありますが、骨董品をめぐる推理小説的な面もあり心地よく読むことができました。物語が始まったという感じで続編が楽しみです。








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 久々のダンブラウン、ラングドンシリーズです。息をもつかせぬストーリーの展開は相変わらず。今回は、ダンテの「新曲」をテーマにイタリアのフィレンツェとヴェネツィア、そしてトルコのイスタンブールを舞台にしたサスペンス。人口増加による人類滅亡の危機、それを救うために人口を減らす。倫理的にも難しい課題である。3冊を一気に読んでしまいました。








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 チョット趣味の本に寄り道、スイングの悪いところを改めて認識、でも分かっていて直せないのがゴルフ。イラストもあり、あっという間に読み終えました。






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 「神去なあなあ日常」の続編。主人公平野勇気が、神去村の住人とふれあい、村の過去の出来事や、住人のひととなりが明らかになっていく。そして、少しづつ神去村に馴染んでいく様が読んでいて心地よい。田舎暮らしもいいもんだなあと思えてくる。








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 死期が近い人間をあの世へ導くことが仕事の「死神」が、遺恨なく旅立たせるために、セラピスト犬として降臨、末期がんの患者たちの未練を解きほぐしていく。そのことが、予想だにしない事件へとつながっていく。そして最後に死神の正体が判明する。この「死神」は勉強のために犬として降臨させられたようである。サスペンスであり、ファンタジーでもあり、コメディーの部分もあり、とても趣深い一冊でした。








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 久々の東野圭吾作品。「ナミヤ雑貨店」のナヤミ相談。時空を超えた悩みごとの展開が面白い。読み進むうちに養護施設「丸光園」を通しての物語が見えてくる。そこにあるものは読者の想像力に委ねられているいるようである。








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 1964年に刊行されながら、その古さを感じさせない内容である。元華族の独身婦人の恋物語、事業に成功しお金に不自由はなく、その欲求不満を満たすかのように若者と恋に落ちる。その精神的な心理描写がさすが三島文学といった感じでした。








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 京都にある桃枝骨董店、店主と孫娘の女子大生光(ひかり)、そして使用人の天草が繰り広げる物語、その続編。天草は人間ではない。でも人の姿かたちをしている。いわゆるほのぼの系の内容であり、読んでいて心地良い。読み進むにつれ、家族についてを語っているのだなと感じました。








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 亡くなる予定の人の最終判断をするために死神がやってくる。死神とはいえ、人間の姿かたちをしている。1週間の観察の結果、「可」と判断すると8日目に亡くなり、それ見届けて死神の仕事が終わる。感情もなく、痛みも感じず、食べることも寝ることも必要のない死神、しかし、なぜかミュージックが大好きで渋滞が嫌い。どことなく滑稽で人間味を感じる。ミステリー性もある短編集、面白く読めました。








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 亡くなった祖父の活版印刷店三日月堂を再開した孫娘の弓子。いまどきの活版印刷は骨董品的な趣がある。そうした活版印刷を通しての人間模様が感動的。三日月堂があるのが川越ということにも親近感を感じました。








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 織田信長が一向宗と対立していた時代、瀬戸内海を支配していた村上海賊、その娘の破天荒ぶりを描いています。








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 一向宗の総本山、大阪本願寺と信長の戦い。そのものすごさ、悲惨さが、その戦略も含めてリアルに描かれている。村上海賊の娘、景(きょう)は、この巻では傍観者である。








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 いよいよ村上海賊が、毛利の軍勢として大本願寺へ兵糧を届けに動き出し、信長方の泉州海賊の包囲網を突破することに。しかし、双方の駆け引きが始まる。一旦おとなしくなった村上海賊の娘景が再び動き出す。








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 毛利方村上海賊一団と織田方真鍋海賊一団の決戦、一旦は衝突を避け、引き上げた村上海賊、景の抜け駆けにより衝突、すさまじい戦いが始まる。村上海賊の娘景(きょう)と真鍋海賊の頭、七五三兵衛(しめのひょうえ)の戦いがすさまじい。ワクワクしながら先を急いで読んでしまいました。ところで、この本を読み終えたところで、某会社の社長さんとゴルフをご一緒する機会があり、その方の名前が村上さん、出身が愛媛県今治市とのこと、これはもしやと思い、「もしかして村上海賊の末裔ですか」と尋ねてしまいました。そしたら、控えめに「ええ、たぶんそうです。」とのご返事、感激してしまいました。いわれてみれば、どこか海賊の血を引いているような風貌をしていらっしゃいました。








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 今回は3柱の神様の話。一柱めは平将門の祟りの話、祟りがたたりになっていない滑稽さがある。二柱目は出雲の国譲りの使者としてヤマトから派遣された建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)と経津主神(ふつぬしのかみ)のせつない物語。そして最後は、私も参拝したことのある宗像大社に祀られる三女神とそこに仕えた巫女の物語。史実とは異なるかもしれませんが、ロマンを感じました。








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 何となく読んでみようかと思って読み始めたのですが、そこに太宰治の遺書ともいうべき、魂の叫びを感じました。たぶん、繊細な人であったのでしょう、繊細すぎるがゆえのすさまじい人生を歩み、最後は自らの命を絶つ。その直前に書かれた「人間失格」は、第三者的に書かれてはいるものの明らかに自叙伝です。人間の心の奥底を描き、魂をゆさぶられ、賛否両論あるように聞きますが、太宰治が読み継がれる理由が少しわかったような気がします。








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 倉敷で営業する小さな古本屋「蟲文庫」その女性主人田中美穂さん、この本の著者でもある。小説かと思って読み始めたのですが、そうではなく、21歳で何となく開店してから20年以上、その間の日常を綴ったものでした。ほのぼのと暖かく、著者の性格がうかがわれる一方、生命力というか、たくましさも感じられました。一度訪ねてみたいとも思いました。








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 7つの短編集、頭を使う物語が多かったです。乾くるみさんはパズルがすきなのでしょうか。読者を驚かせようとしているようにも思えます。物語はそれぞれ面白かったです。








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 結婚式のスピーチや代議士の演説の原稿作成をサポートするスピーチライター、結婚式で何度かスピーチをしたことのある私にとっては、感動するスピーチ、スピーチの極意は参考になりました。物語はドラマ的ではありますが、その分感動もあり、ワクワクしながら読むことができました。








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 娘を教え子に殺された教師の復讐劇を、告白という形で展開、登場人物のそれぞれの告白がその心理描写の種明かし的な存在となっている。巻末に映画化された時の監督対談が掲載されており、これも興味深く、映画も見てみたくなりました。







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 東野圭吾の小説は読みやすい、ひきつけられる。女子高で起きた教師殺人事件、しかも密室殺人、犯人はだれか。この謎解きの場面を、朝の通勤電車の中で読んでいたのですが、集中するあまり、駅を三つも乗り過ごしてしまいました。 東野圭吾さんのデビュー作だそうです。後から知りました。







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 来年のNHK大河ドラマです。井伊家の歴史を通し、戦国時代のお家の生き残りの苦悩、裏切り、駆け引き、その大変さ、すさまじさを感じました。また、庶民の実態も垣間見られます。戦は男が表舞台ですが、その裏には女性の戦い、戦略があったことがうかがえます。来年の大河ドラマが楽しみになりました。







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 事件で傷を負って休職中の刑事が、親戚の青年に頼まれ、失踪した婚約者の行方を探すことに。ところが、その婚約者とは、サラ金地獄、自己破産、自らを別の人間にすり替えようとする、そんな女でした。面白かったです。







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 江戸時代島原の乱の直後、キリスト教迫害の最中、キリスト教を奪会した先輩宣教師を探すため、日本に上陸する二人の宣教師。しかし、そこには想像以上の信徒への迫害、そして自らへの苦難が待ち受けていた。沈黙とは神の沈黙であり、神の存在についてを問いかけた作品でありました。







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 地方警察の捜査第一課の三つの係、それぞれに個性豊かな係長がおり、事件を解決していく。犯人の心理、警察の心理、記者の心理を巧みに表現、そして読者の心理をうまくついていく。テレビドラマを見るように引き込まれ、ワクワクしながら読みました。







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 シリーズ4作めの完結編。時計職人である秀司と明里の恋の行方のほのぼの系と、時計にまつわるミステリーが絶妙にからみ、津雲神社とさびれた商店街の雰囲気が実に心地よい。終わってしまうのが惜しい気がする。







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 「限界集落株式会社」の続編ではありますが、「脱・限界・・・・」という題名になっています。今回は限界集落ではなく、シャッター街と化した商店街の再開発化を舞台としている。ストーリーは面白かったが現実はそんな甘くないような気もする。