2014 表紙と感想


冊数
書 籍 名
感  想



 古事記と日本書紀が比較されていて、双方の違いが理解できました。また、神の名前の表示が神社によって違っている理由が、古事記と日本書紀の表記の違いであることも分かりました。









幸福な生活


百田尚樹


祥伝社文庫



 最後の一言が落ちとなる、ブラック的な短編小説集。読んでいるうちにどうなるのだろうかと思うようになる。落ちが見えてくるものもあるが、予想外の展開に驚かされるものが多かった。









 天命探偵 真田省吾シリーズの4作め、相変わらず不死身の真田、水戸黄門的要素があるが、引き込まれて読んでしまう面白さがある。











 物語が母娘の対決になってきた。古書へのこだわりとそれにかかわるミステリーは面白い。一冊の本を書くために、何十冊の本を読んでいる迫力を感じる。











 「ジェノサイドとは大量虐殺の意味、人類はなぜ争うのか、そして人類の進化が訪れるのか、壮大なストーリー、面白く読めました。





















 相変わらずの病院のドタバタ劇、その中の人間模様が小気味よい。医者と患者と看護師と、そして個性的なアパートの住人達。いよいよ大学病院へ戻ることに。











 明治維新後、なぜか忽然と消えた島根と鳥取県境の阿久仁村。そのいきさつをつづった謎の古文書「阿久仁遺聞」。その謎解きによって邪馬台国と出雲文明の秘密が明らかになっていく。現代につながる歴史ミステリー、史実としてはどうかと思うところもあるが、考えさせられるところも多い。北森氏が執筆中に亡くなり、浅野さんが後半を引き継いだという異例の小説。











 この世と天国、あるいは地獄との境界にある登天郵便局。人間と幽霊との違いが分からなくなってしまいます。怨霊が怖いものでなはく、喜劇的にさえ感じられます。そうした中に人間の生き方のようなもが感じられました。








10

キッズ



 ひょんなことで死体を埋めることに。結局3回も埋めたり掘り起こしたり。展開の面白さ、スピード感が心地よい。スーパーヒーロー的ではあるが、面白く読めた。





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 黒田官兵衛の本としては3作目の作品。司馬遼太郎の本はたくさん読みましたが、播磨灘物語が黒田官兵衛を書いたものとは知りませんでした。第1巻は信長への拝謁直前、後にとんでもないことになる荒木村重との初の出会いまでです。








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 時代背景や、登場人物の性格などを描きながら物語が進んでいくため、興味深く、また面白く読み進められました。第2巻は、荒木村重の謀反が明らかになるところまで、官兵衛が、毛利か織田かで混沌とした播磨を走り回る時代です。








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 官兵衛が主人公でありながら、信長、秀吉の人となりが実によくわかる。司馬遼太郎の人物描写がわかりやすいというか、奥深い。3巻は、官兵衛が荒木村重の有岡城から生還し、秀吉とともに高松城の清水宗治を責めようとするところまでである。








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 司馬遼太郎のあとがきの最後の文章が、「もつならこんな男を友達にもちたい」で終わっている。戦国乱世に生まれたが、この言葉に象徴されるような人柄であったのだろう。信長の死後、秀吉が天下を取れたのは 官兵衛の力量が大きい。それ以降は、一歩引いた感じである。そのせいか、本の内容も薄くなっているように感じる。関ヶ原の裏で九州を暴れた官兵衛は天下取りの維持をを見せたような気がしないでもない。








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 幻想郵便局の姉妹品とでもいうべき作品。亡くなられた人が、新月の夜中、この映画館でそれぞれの人生の走馬灯を見て旅立っていく。幽霊が見えてしまう主人公が、複雑な人間模様の中で最後は殺人事件の真相にまでせまっていく。コメディーでありミステリーでもある。








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古代史謎解き紀行T
封印されたヤマト編



関 裕二

新潮文庫


 ヤマト朝廷の真の姿、蘇我氏と聖徳太子、何がでっち上げで何が真実か。歴史通説の裏側を語る。悪役化された蘇我氏、そのための聖人化された聖徳太子、そして正当化された藤原氏。中臣鎌足が百済の王子説は興味深い。大和地方に出雲系の神々が祀られた神社が多いのはなぜか。面白かった。






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 刑務所、といっても交通刑務所の中で行われた密室殺人、刑務官、警察、保険会社など多方面の視点から解き明かされていく。最後のどんでん返しは想像を超えていた。








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 ふたたびの古事記、関裕二さんの本です。天皇とはなんなのか、どうしてこれまで継続されてきたのか、武士がつぶさなかったのはなぜか。古事記は何のために誰が編纂したのか、日本書紀との違いはなにか、など、かゆいところに手が届くような内容でした。








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 金融業界のエリートが、父親の故郷の限界集落を復活させるストーリー。話の展開はある程度予想できる、「水戸黄門」的かと思いながらも、展開は面白く、種々の社会問題に対しても触れている。元気が出る本であることは確かである。また、とある書店員が書いた解説にも感動を覚えました。








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 本の買い置きがなく、たまたま近くにあった本を読み直しました。改めて読み直して、福岡のことを思い起こしました。








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 関裕二さんの本に触発され再読しました。改めて読んで、関さんの考えが良くわかるとともに、邪馬台国、出雲、そしてヤマトの流れが見えてきたように感じました。邪馬台国は九州、神武天皇は応神天皇、出雲とヤマトの関係、そして尾張の存在。神武天皇はなぜ九州からヤマトへやってきたのか、神功皇后伝説は何だのか、など。








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 解離性同一性障害、いわゆる多重人格。百田直樹得意の徹底的に調査したうえで小説化、多重人格の実態が様々な方面から説明され、理解することができました。設定としては、多重人格の中の一人を愛してしまう設定、ありうるのかもしれないが、若干無理を感じたのは私だけだろうか。








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古代史謎解き紀行U
神々の故郷出雲編


関 裕二

新潮文庫


 ヤマト建国と出雲、吉備そして北九州、そこには“鉄”が大きく関わっていたという。卑弥呼と台与(とよ)、そして神功皇后との関係。著者の神武天皇と応神天皇は同一であるという説、そして台与(とよ)と神功皇后も同一人物ではないかとの説、共感できるところがある。シリーズ3冊目、北九州編が待ち遠しい。





関 裕二 著書

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 文庫化を待って購入、終戦直後から始まり、続いて終戦までの青春篇。家族の疎開先が足利の松田とは少し感激、「永遠の0」の間宮さんを登場させるのは作者の御愛嬌か。国岡商店店主の国岡鐵造氏、人間としてりっぱであるが結局その立派さを認める周囲の人たちが国岡を助けていった。小説として面白いがとてもまねはできない。








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 国岡商店は、出光興産、国岡鐵造は創業者の出光佐三がモデル。小学生のころ大型タンカー出光丸を図鑑やテレビで見て憧れみたいなものを抱いたのを思い出す。石油業界の歴史とそのすさまじさを知ることができた。ガソリンは出光のスタンドでと思ってしまう。








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 関裕二さんの新書です。氏族から見た古代史、尾張がなぜ日本書紀に登場しないのか、少しわかりました。伊勢神宮の秘密についても触れています。








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古代史謎解き紀行V
九州邪馬台国編


関 裕二

新潮文庫


 邪馬台国の謎を解き明かした書とも言えそうな一冊です。関さんの推理は当たっているような気がします。邪馬台国に興味ある方は是非一読をお勧めします。






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 江上剛得意の銀行もの。銀行内の権力闘争とスキャンダル、一人一人をみれば優秀ではあるが、組織としてみた場合その能力が生かされていない。思い当たる節がある。小説としては面白く読めました。








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 小暮荘に住む人々の普通とは思えない生活を送る人々。でも、もしかしたら、それが普通であるかのように思えてきてしまう。








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 思わず手に取って購入してしまった本です。腰痛持ちの探検家が腰痛治療のジャングルを探検する話。接骨院、整骨院、整形外科、最後は心療内科まで、多くの名医が登場する、面白いそしてためになった(?)本です。








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 日本国内からではなく、中国(魏)から見た邪馬台国しですが、どちらかというと中国の歴史が7割を占めている感じです。でも邪馬台国時代の中国の状況がどうだったのかがある程度わかりました。この本は、邪馬台国九州説です。








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 2000年に購入、再読です。D51から新幹線、その鉄道の歴史がよくわかります。島秀雄、安次郎親子のすごさ、十河信二国鉄総裁の人間的なすごさに感銘。「できると言うのは比較的簡単、できないとは簡単には言えない」、島秀雄の言葉である。なぜか、知りたい人は是非ご一読を。








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 箱根駅伝の学連選抜に焦点にあてた作品。予選会に敗れ本戦に出場できなかった大学からタイム上位者を選抜し編成される混成チーム。それぞれのメンバーで異なった走る目的、それぞれの人生模様がある。にわかチームをいかにまとめるか。もうすぐ箱根駅伝、学連選抜を応援したくなってしまった。








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 1年前に読んでおり、2回目、でも内容はほとんど覚えていませんでした。今回は、手塚治虫のブラックジャックと寺山修二にまつわる話でした。